外資系消費者金融を取り巻く現状。なぜ撤退を余儀なくされたのか?

以前、ディックやユニマットレディースという金融会社がありましたが、最近あまり名前を聞きません。どうしたのでしょうか?
ディックもユニマットレディースも米国の大手銀行シティグループの傘下です。つまり外資系ということになります。
まずユニマットレディースはディックに統合されました。そしてディックはホームページは存在しますが、新規の申し込みを受け付けていないという話です。新規申し込みの希望があった場合、他社を紹介しているということでした。つまり撤退したということになります。なぜ外資系は日本の金融市場から撤退したのでしょうか?
ここからは金融業界の歴史のような話になります。
いまから考えると法外な金利で、各金融会社が利用者に融資を行っていた時代がありました。景気の良い時代だったためヤミ金も暗躍し、いざ返済が滞ると執拗な取立てが行われました。普通のサラリーマンや主婦が瞬く間に借金地獄に陥ったのです。自殺が相次ぎました。社会問題化していきました。その対策のために、利息制限法が制定されました。これにより利息の上限が決められたのです。
これまでの方法で利益を上げることができなくなった金融会社は生き残りの方法を模索し始めました。銀行との提携もその方法のひとつです。
そんな状況のなか、外資系消費者金融は非情な決断を下しました。日本の市場には魅力がないと判断したのです。統合や売却がうまくいかなかったのも日本市場からの撤退を決めた要因のひとつだったのでしょう。もともと日本の金融業界は外資系に対しては厳しい部分があり、重ねて利息制限法の制定は外資系にとっては居心地の悪さしか感じなかったにちがいありません。
これが外資系金融会社が日本から撤退した理由です。

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